山梨県南アルプス市に流れる一級河川である「御庵沢川(ごあんざわがわ)」がキャンプ場内を流れるウエストリバーオートキャンプ場。
その天然の川の流れを活かしたマス釣りや川遊びで人気のキャンプ場に今回は行ってきました。
中央自動車道の「甲府昭和インター」から15分くらいのところにあり、私の自宅のあるさいたま市からは片道約3時間かかりました。
山梨県のキャンプ場に来るのは、「篠沢大滝オートキャンプ場」、「黒坂オートキャンプ場」、「「南アルプス三景園オートキャンプ場」に続き4度目になりますが、毎回思うことは標高が低い割には涼しく真夏でも過ごしやすいこと、空と山と川の風景がとても美しいことです。
ウエストリバーオートキャンプ場の周辺5−6kmくらいのところには、食材が買えるスーパー(AコーポやビッグA)やホームセンター(ケーヨーデーツー)があり、もうちょっといくとスポーツショップ(スポーツデポ)があり、食材はもとよりキャンプ用の消耗品、キャンプ用品なども購入できるため周辺の利便性はとても高いところでした。
キャンプ場のチェックインはちょっと遅めの午後2時ですが、サイトが空いていれば500円でアーリーチェックインできるという仕組みがあるため早めに設営し遊びたい方の希望も汲み取れるようになっています。
ちなみにチェックアウト時間もちょっと遅めの12時(通常は10-11時)ですが、チェックアウトした後に知りましたがレイトチェックアウトという最長午後4時まで居られる仕組みもあり、一泊しかできないけど遊びたい方などにはとてもいい仕組みではないかと思います。
御庵沢川の流れを堰き止めた天然のプールのようなエリアがキャンプ場の最下部にあり、そこで子供達が川遊びが出来るようになっています。
流れは緩やかで深いところでも1mくらいしかないため子供達が遊ぶには最適でした。
そこでヤマメやカジカなどの魚取り、浮き輪での川遊びなどが楽しめます。
でも、30分も浸かっていると感覚が無くなるくらい水が冷たいため魚を取ろうと思うとかなりのガッツが必要です。
長男と私は虫取り用の網を使って体長10cmくらいのヤマメを5-6匹と同じくらいの大きさのカジカを3-4匹捕まえましたが終わった頃には私は足の感覚がなくなっており、長男はガタガタ震えていました。笑
次男は浮き輪と箱メガネを使って水の中の生き物をみたり、浮き輪で川の流れに乗って遊び、二人とも飽きることなく遊んでいました。
ただ、ピーク時は結構人が多いためちょっと注意と気配りが必要かもしれません。
ちなみにこのキャンプ場は犬を連れた方でも楽しめるような気配りがされており、幾つかに区画されている川遊びスポットにも犬を連れた人が楽しめるエリアがあり、犬と一緒に水遊びが楽しむことができます。
食材目当てに一日券遊漁料2900円(ニジマス用)と仕掛け・餌代などで1000円くらい払い、区画されたエリアでニジマス釣りを楽しみました。
エリアに入った直後に魚を放流してくれたためその直後はポンポンと2-3匹簡単に釣れましたが、すぐに魚が擦れてしまい、そこからが大変でした。。。
最終的には結局3時間くらいで8匹を釣り上げ、なんとかその日の食材を入手しました。笑
昼食目当てに釣りとは別の日に1450円(ニジマス5匹分)でつかみ取りを楽しみました。浅く水を張った専用池にニジマスを放してくれるためとても活きの良いニジマスでしたが小さな子供でもちょっと頑張れば捕まえることができました。
うちの子供達は比較的簡単に捕まえてしまったため、放してはまた捕まえたりし、一度で数回楽しませてもらいました。笑
ニジマスの唐揚げの試食をさせてくれたり、お昼ご飯のニジマスの唐揚げ目当てに釣りをしたのですが結局3匹しか釣れず、4人でニジマス3匹で我慢する腹積もりでいたところ、おじさんが余った唐揚げを2匹くれたり、万華鏡作りの時にずっと長男の頭を撫でてくれたり、釣れないなーとぼやいていたら余った違う餌をくれたり、、、なんとも言えないおじさんの笑顔とさり気なく自然ないたわりや優しさが心を癒してくれました。
私は食い意地丸出しで恐縮ですがニジマスの唐揚げが尋常じゃないくらい美味しかったです。 (ちなみに食い意地がはっているためいつも写真を撮る前に食べ初めてしまうため、今回もそうですが料理のどこかがかじられています。笑)
つかみ取りや釣った魚を一匹300円で唐揚げにしてくれるのですが、この唐揚げが外はカリカリ、中はふんわりで絶品なのです。
魚が大好きな長男は一人で2匹をペロリ、魚が苦手な次男も皮ごと「美味しい美味しい」と食べていました。
あまりに美味しかったので結局家族4人で通算10匹食べてしまいました。笑
クラフト作りを実施しているキャンプ場は結構あるのですが、今回初めて子供達が参加してみました。
クラフト作りは、『万華鏡作り』と『キーホルダー作り』という2つのプログラムが日替わりで開催されており、材料費込みの参加料500円で参加することができます。我が家族は両方試してみましたがそのクオリティーの高さにちょっとびっくりしました。
特に『キーホルダー作り(写真)』は、マス釣り用のルアーを利用したものですが、これがとてもクオリティーが高く、私が欲しいくらいでしたが、最終的には子供たちのDSのアクセサリーになりました。笑
滞在を終えた今改めてウエストリバーオートキャンプ場のキャンプ場として優れているなと思うところを整理してみました。
清潔感ある管理棟、ちょっとした待ち時間に雑誌や漫画を読んで待つことができるライブラリー(ちなみに漫画が9割ですが名作が多かった印象です)、意表をついて意外と良い感じの露天風呂、お湯が出る炊事場、上述した自然の川を活かした水遊びスポット、管理釣り場、水はけの良い芝生のサイト(でも、スチールペグが必要)、ペット連れの方専用サイトや水遊びエリアなどペット連れの方にやさしい配慮など思いつくだけでも随所にちょっと気が利いた配慮としっかりとした管理が行き届いています。
ただ、お風呂に関してはキャンプ場のキャパシティーにお風呂の大きさが追いついていないため終了1時間前は大混雑で大変なことになりますので時間帯をずらすなどの工夫が必要です。
標高約550mに立地するキャンプ場ですが日中35度前後の気温も夕方から夜にかけては25-28度まで下がります。
加えて川沿いに流れる風が常時吹いているため体感気温はもっと低く、夕方から夜はとても心地よく過ごすことができます。
今年のキャンプの中で夜の天候に最も恵まれたキャンプでしたが、そのおかげで流れ星が見える星空を楽しむことができました。
まだまだカメラの腕が悪いためあの美しさを表現しきれていませんが、消灯時間を過ぎた頃にそっとテントを出ると街中ではなかなか見れない満天の星空を楽しむことができます。
相変わらず文才がなくウエストリバーオートキャンプ場のよさを言葉だけで伝えきれていないと思うので、またしても簡単な動画を作成しましたのでこちらもご覧ください。→
ちなみちょっと不便だったなと感じたことも整理してみました。
・このキャンプ場は川の両側にテントサイトやバンガローやロッジを配置しているためキャンプ場の形状は必然的に縦長になるのですが、川を渡る橋が最上流部と最下流部の二箇所にしかなく、キャンプ場の中央あたりのサイトにテントを張ると管理棟やお風呂に行くには坂道を10分くらい歩く必要があり、特にお風呂上がりなどはせっかくお風呂で汗を流してもテントに戻る頃には汗だくになっているなんてこともあります。笑
景観や川の流れを出来る限り自然な状態に保つために致し方ないのかもしれないのですが、キャンプ場の中央あたりにも沈下橋でもいいので行き来できる橋があるといいなとちょっと感じました。
・暑さをしのげる日陰が多い林間サイトでテントすることが多い我が家族ですが、ウエストリバーオートキャンプ場はテントサイトが芝生であるためだと思いますが、サイトに基本的に木陰がなく日中は炎天下となり、風が止まった瞬間などはとんでもなく暑く、テントやタープの設営や撤収時には熱中症の危険があるくらいです。ただ、キャンプ場を見回すと所々大きな木の下のサイトもあり、予約時に指定するといいかもしれません。
設備が揃っており手軽にキャンプが楽しめる人気のキャンプ場であるためキャンプ慣れしている人もいれば初めてのキャンパーもいるため仕方ないところもあると思いますが、とてもいいキャンプ場なのにキャンパーのマナーの悪さがとても目立ちました。
炊事場に平気で生ゴミを放置する方、消灯時間を超えて焚き火をしたりランタンを煌々とつけている方、ゴミ出しルールを守らない方、川遊びスポットでの喫煙や吸い殻のポイ捨て・ゴミ捨てなどなど、、、、自分のことだけを考え、キャンプ場のスタッフの方々、他のキャンパーのことを考えない方が多いのはとても残念です。
2014年のキャンプ白書によると団塊ジュニアがレジャーとしてのキャンプに参入しているため何年かぶりにここ数年はキャンプ人口が増加しているとのこと。
キャンプ場は大体過疎地域にあるためキャンプ人口が増えることでキャンプ場を経営される方やキャンプ場周辺のお店などが恩恵を受け、地方創生には一役買うことができ、いいことだと思います。
しかし、同時にマナーの悪いキャンパーも増え、ホスピタリティーを持ってキャンパーを迎えたいキャンプ場スタッフの方々が嫌な思いをし、その結果ルールが厳しくせざるえなくなり、その結果きちんとルールを守っているキャンパーも窮屈な思いをするだけでなく、キャンプ場の自然が維持できなくなったり、キャンプ場を清潔に保つためにスタッフを増やさざるをえなくなり、それが料金に跳ね返ってくるということに繋がっていきます。
当たり前のことですが、キャンパーが守るべきマナーについてちょっと整理してみました。
・ゴミは極力出さない、絶対に捨てない
・食器などを洗った後に炊事場に残った生ゴミは必ず持ち帰る
・炭は火を消してから専用のエリアに捨てる
・消灯時間、ゴミ捨て時間、分別ルールなどキャンプ場のルールをちゃんと確認し、それを守る
ということで今回は山梨県南アルプス市にある『ウエストリバーオートキャンプ場』に伺いましたが、正直言えば予約時に他のキャンプ場に比べてルールが多いことを知り、ちょっとひっかかる気持ちでキャンプに伺いました。しかし、帰宅後に改めて今回のキャンプについて思うことはなんだかとても楽しかったなと思うと同時にオーナーであるおじさんの自然な思いやりと笑顔がとても素敵だったことです。
このキャンプ場はオーナーであるおじさんがオープンされ、今は奥様や3人の息子さんとそのお嫁さんらしき女性の方数人で運営されておらえるようですが、オーナーであるおじさんは今でもお客さんの前に立ち、優しい笑顔を自然な思いやりを持って積極的に働いていらっしゃるのがとても印象的でした。
また、子供やペット連れの方含め皆が楽しめるような配慮が随所になされており、この辺にもオーナーであるおじさんの思いやりが色濃く現れているように感じます。
こんな素敵な方がオープンされたキャンプ場ですので訪れるキャンパーも皆が楽しめるようにルールとマナーを守るだけでなくちょっとした思いやりを持って過ごせればいいですね。
2003年に6町村が合併してできた市。
2014年の人口は73,130人で27ある山梨県内の市町村のうち2010年から5年の間に人口が増えている10市町村に入っています。
年齢別人口分布において高齢者人口がもっとも多いことが全国的な傾向ですが、そんな中で南アルプス市は働き盛りの世代である40-44歳人口がもっとも多い点が注目すべき要素です。(2014年時点)
人口密度は全国市町村平均が850人/㎢、山梨県平均が309人/㎢であるのに対して南アルプス市は275人/㎢と希薄ですが、可住地面積に対する人口密度を見てみると全国市町村平均が1194人/㎢、山梨県平均が888人/㎢である中、南アルプス市は1027人/㎢であり効率的に人口が配置していると言えます。
また、産業構造を見てみると製造業がずば抜けて多くの雇用を生み出していることがわかります。(28,290人のうち8,962人:全体の約32%を製造業)
その内訳を見てみると食料品製造業が最も多く1,234人(全体の約17%)、次いで電子部品・デバイス・電子回路製造業が987人(全体の約14%)を占めており、この二つで全体の3割強を占めています。
タウンページで見てみると精密機械の製造業者が多く、中にはTDKの工場など一部上場企業の製造工業があり、南アルプス市にこのような電子部品の工場がある背景にはやはり豊富な水資源があるのかもしれません。
南アルプス市の財政状況を見てみると財政力指数は類似団体平均が0.68に対して0.55となっており稼ぐ能力として平均以下のレベルです。
しかし、市の借金の大きさを表す将来負担率は類似団体平均が55.5に対して23.6、貯蓄の大きさを表す財政調整基金(人口当たり)は53,017円に対して57,399円となっており類似団体に比べ借金が少なく、貯金が多く、さらに職員一人当たりの人件費は類似団体平均が約896万円に対して866万円、人口千人当たりの職員数は7.7人に対して7.6人と類似団体より稼ぐ力は劣りますがコストをしっかり抑えた堅実な行財政運営を行っていることが伺えます。
南アプルス市の詳しい統計データはこちらをご覧ください。
2015年8月5日
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