2019年の台風被害により大きな被害を受けた宿泊温泉施設、安房自然村跡地に作られ、コロナ真っ只中の2020年6月にオープンしたキャンプ場に2020年末に行ってきました。
今回はゆっくり、のんびり釣りでもしながら忙しなかった2020年最後を過ごそうと思っておりましたが、場所が南房、釣りのメッカ。
結果的に4泊5日通算30時間を釣りで過ごす最強の釣りキャンプになりましたがこちらでは主にキャンプ中についてご紹介していきたいと思います。
なお、釣りに関してはこちらで詳しくご紹介しておりますのでそらちもよろしければご覧ください。
と言う事でまずはCAMP MANAVISのご紹介をご覧ください。
千葉県の南房総に立地するCAMP MANAVISですが、その前身は安房自然村と言う長寿の湯で有名だった温泉保養施設であり、その安房自然村が2019年の台風で倒壊、大きな被害を受け、その跡地にCAMP MANAVISが立てられたようです。
この地域には親戚が住んでいるためその被害の凄まじさと復旧状況を聞いていたため詳しい背景は存じ上げないのですが、多くの人の思いがあり、作り上げられたキャンプ場なのではないかと感じます。
場所は館山の市街地から少し南に下りたところになり、目の前が布良漁港で歩いて10分くらいですぐ海と言う好立地になります。
ちなみに今回は大晦日の移動だった事もあり、自宅のあるさいたま市からは首都高・アクアライン・館山道のルートで凡そ140km、2時間弱で到着しましたので南房総は渋滞がなければほんとに近いなと感じました。
都心からキャンプ場に向かう道路は南房総のメインの道路になりますので高速を下りてからホームセンター、スーパー、薬局、釣具屋さん、ユニクロなどないものはないんじゃないかと思えるくらいなんでもありますので薪や炭などの現地調達は全く問題ないです。
ただ、釣具屋さんやユニクロは都心部からキャンプ場に向かう方向とは反対側にありますのでご注意ください。
今回旅程は2020年12月31日から2021年1月4日までの4泊5日であり、ちょうど最強寒波が到来するというタイミングという前情報もありましたので少し心配していましたが蓋を開けてみればさすが南房総、私が住むさいたま市より全然暖かかく、日中の気温は10度前後、最高気温で19度まで上がりました。夜間は気温的には2−3度。風があると体感気温はもっと低く感じましたがしっかり防寒をすればそれほど寒さを感じませんでした。
なお、我々はコールマンのテントとタープをジョイントして利用し、タープ内で薪ストーブを、テント内は電気カーペットという装備で過ごしました。
実は年末年始に南房総でキャンプをするのは今回で3回目でしたが例年は雨に結構やられたのですが今年は宿泊期間通して天候も良くラッキーだったと思います。
CAMP MANAVISは施設としてケチの付けようがないほど整っており、正直ここまで整っているキャンプ場はこれまで経験したことがないくらいのレベルでした。しかも半年前にオープンしたばかりである事もありピカピカでした。
施設について一つずつご紹介していきましょう。
(1)サイトの広さ、電源、サイト脇に水路、砂利
まずサイトですが、大きくログハウスエリア、オートキャンプサイトに別れており、オートキャンプサイトは大きく森サイト、海サイトの2つに別れています。
さらに森サイトは芝生サイトと砂利サイトに別れており、今回我々は砂利サイトの一つを利用しました。
厳密に言うとオートキャンプサイトもL,Mとサイズによって別れているようですが、今回我々が利用した砂利サイトMでも写真のように十分な広さがあり、前述した通り3x3のテントと4x4のタープをジョイントして使ってもまだまだスペースがある感じでしたので広さ的には最近大型化傾向のあるどのようなテント、タープでも対応できるのではないかと思います。
細かい点として電源は全サイト完備、さらにはサイト横に流れる用水路もちょっとした時に役立ち助かりました。
(2)水回り
キャンプ場で気になる水回りですが、炊事場は森サイトの上部と付け根の管理棟、さらに海サイトに一つと言う構成です。
我々が利用したサイトからは森サイト上部の炊事場が近かったためそちらを利用しましたが、シンクが全てで8つあり、そのうち一つは温水が出るものという必要十分な構成でした。なお、コロナ対策としてシンクを一つ飛ばしでしか利用できなくなっていましたが元々必要十分の数があるためほぼ全てのサイトがうまっていましたが利用のため待つことは一度もありませんでした。逆にコロナ対策を細かくしっかりしている印象を受けました。
水回りでもう一つ気になるところはトイレだと思いますが、ぜひ右の写真をご覧ください。まるで家のトイレみたいじゃないですか?笑
玄関のようなところを上がり左右にそれぞれ男性、女性用となっていますが、便器も手洗い場もピカピカ。便器は当たり前のようにウォシュレット完備、しかもエアコン完備。凄すぎます。
(3)管理棟・売店・お風呂・洗濯機
管理棟にはトイレ、炊事場の他に売店があり、商品も薪や炭、着火剤などキャンプの定番消耗品を完備、その他にも軽食、飲料、アルコール、氷などさまざまなものを取り揃えていました。
それだけでもかなりハイエンドなのですが、その他に鮑や蛤、サザエなどが売られていたり、朝は予約制ではありますが焼きたてのクロワッサンを販売していたりとまじ???というくらい充実していました。
我が家族は鮑、蛤、クロワッサンをいただきましたが、どれも絶品でした。
特に鮑は値段もお手頃だったため宿泊中毎晩食べていました。笑
管理棟にはその他に温泉があり、最初にお金を払うと宿泊期間中温泉入りたい放題という素晴らしいシステムでした。また今回はコロナ対策として人数制限も実施いただいていたので安心して利用することができました。
さらにこちらは帰る日に気づいたのですが管理棟には洗濯機もあり、長期宿泊にも耐えられるようになっているため必要最低限の着替えで過ごすこともでき、連泊者には嬉しい設備も完備しています。
(4)ドッグラン
CAMP MANAVISにはとても広いドッグランがあり、ワンちゃんにも嬉しいキャンプ場です。
我が家にも愛犬花ちゃんがおり今回のキャンプにも同行しましたが、リードから解放され、子供達と駆け回りかなり嬉しそうでした。
なお、ドッグランに面しているログハウスはドッグランへつながる入り口があるためワンちゃん中心にログハウスに宿泊するのもありかもしれません。
あまり敢えてここだけ切り出してご紹介することはないのですが、今回はあまりにも素晴らしかったためご紹介です。
キャンプ場のスタッフというのは私の経験では、大まかに2つのタイプがおり、一つはオーナーと家族経営パターンですが、オーナーさん自身が無骨で口下手な方が多く、黙々と仕事をしているような方もしくは非常にフレンドリーですぐに家族ぐるみのような関係になる方、もう一つは商業的にやっているパターンでこちらは業務自体がフロー化しており、流作業のように進めていくような方になり、どちらもホスピタリティーという点では、評価しづらく、逆にキャンプだからそれでも良いという感覚だったためこれまであまり気にしていませんでした。
しかし、CAMP MANAVISは上記のどちらでもなく上記の両方を兼ね備えたような不思議な印象を受けました。
言わば商業的でありながら一人一人のスタッフが利用者を気持ちよく過ごしてもらおうと考えていることが感じられる接し方をしてくださりました。しかも、それがマニュアル的なやらされている感じではなく一人一人が自分なりの形で表現しているような、そんな印象でした。
であるからこと押し付けがましさがなく、とても自然に接することができました。
チェックイン時に外を掃除していたおじさんにふと釣りの話をしてみたのですが、ものすごく自然に自分の釣り経験などを教えてくれました。
その他にも売店で何かを購入するたびに笑顔で接してくれたお姉さん、延泊のお願いをした時に予約状況などをその場で調べてくれた方々など私一人の体験だけでもこれだけ以上あり、家族全員だともっとたくさんあったと思います。
最初の話に戻ってしまいますが、もしかするとここのスタッフの皆さんは元々一昨年の台風により大きな被害を受けた安房自然村のスタッフさんであり、だからこそお客様を招ける喜びを強く感じながらお仕事をされているのかもしれない、なんてことも想像したくなる素晴らしいスタッフさんでした。
単に設備が充実しているキャンプ場であればグランピングも広がりもあり増えていると思いますが、CAMP MANAVISは温水が出る炊事場、エアコン・ウォシュレット完備のトイレ、温泉入り放題、売店の充実度、連泊者向けの洗濯機、広大なドッグランなど総じてその設備のカバー範囲、質の高さは群を抜いている印象です。
最近はコロナの影響もありキャンプ人口が増えた分、不慣れなキャンパーは多いのではないかと思いますが、そんなキャンパーでもCAMP MANAVISであれば快適に過ごせると思います。
車で10分ほど走るとスーパーとホームセンターがあり、さらに20分ほど走ると薬局、ユニクロ、ファミリーレストランなど多くの飲食店があります。
また、ちょっとおしゃれなイタリアンなどもあるため自炊に少し疲れたら行ってみることもでき、消耗品は全て現地調達ということもできるくらい充実している環境です。
また、私のように釣りをするキャンパーにとっては楽園のようなところで、内房・外房両方のアプローチできるため釣果が期待できる防波堤、漁港、磯、ファミリーフィッシングに最適な場所など選択肢が多く、さらにはその日の風向きなどによっても選択できるため最高の立地だと思います。
これは釣りキャンプをするからこそのお願いであり、キャンプ場のセキュリティーとトレードオフになるため慎重な検討が必要だとは思いますが、キャンプ中への出入りが7時〜22時に制限されているため例えば夜釣りに行きたいとなっても、釣り場を21時半に出るか一晩中釣りをするかの選択肢しかありません。
釣りがメインなら別なところに泊まれば良いのではという声が聞こえてきそうですが、まさにその通り。笑
かなり求めすぎのお願いかもしれませんがキャンプ場のセキュリティーを保ちながら24時間出入りができると釣りキャンパーは嬉しいかもしれません。
今回利用させていただいた砂利サイトですが、いく前までは細かい砂利のサイトを想像しており、それなら水捌けもよくいいなと思っていたのですが、ついてみると意外と砂利の粒が大きく、砂利というより石という感じでした。
今回我々はタープ内をお座敷スタイルにする方針だったため、テントとタープのエリア全般から大きめな石をどける作業をせざるをえませんでした。
こちらもできればですが砂利サイトの砂利をもっと小粒の丸石に揃えて敷き詰めていただけるとより一層快適に過ごせると思います。
レギュラーシーズンはそれほどではないようですが、今回利用させていただいたハイシーズンの料金がこれまでの経験の中でNo1でした。笑
ただ、年末年始であることやこれまでお伝えしたような充実度を考えるとバランスしているのかもしれませんし、家族4人で年末年始どこかに宿泊するとこんなものではすまないと思いますので。笑
今回初めて伺ったキャンプ場でしたが日にちを重ねる毎に快適になり、もっといたいという気持ちが強くなったこともあり、途中で延泊を決め、最終的に史上最長の4泊5日することになりました。
どうしてそんなに快適だったのかと振り返ってみるとCAMP MANAVISのいいところで記載した通りなのですが、これだけ条件が揃うキャンプ場はほぼないと言うことに尽きるかなと思います。
さらに年末年始のハイシーズンに伺ったこともあり、値段もかなりはったためか炊事場に直接生ゴミを流す方や遅くまで大騒ぎするマナーが悪いキャンパーがいなかったことも快適さを高めたのだと思います。
特にスタッフの方々がいつも笑顔だったこと、チェックイン待ちの時のスタッフさんとの何気ない会話や売店で何か買うときのちょっとした笑顔、問い合わせをしたときの対応の速さなど、ホスピタリティーがとても高かった点が非常に印象的であり、台風被害を乗り越えて来られた方の強さを見たような気がします。
今回2度目の緊急事態宣言が出る直前でのキャンプだったため正直かなり行くか迷いましたが、伺ってみて台風被害を受けた跡地にできたキャンプ場であることを知り、またその中で逞しく生きているスタッフの皆さんと接しながら非常に快適に過ごせたこと、さらには多少なりともその地域にお金を落とすことができ、伺って本当によかったなと思います。
我が家族は子供達がマジなサッカー選手であることもあり、練習がお休みになるお盆と年末年始の年2回しかキャンプに来れなくなってしまいましたし、これから子供達が大きくなるにつれて友達との付き合いなども出てくると思いますのでますます家族でキャンプにいく機会は減ってくると思いますが、その中でも今回伺ったCAMP MANAVISは現時点でリピートしたいキャンプ場の筆頭にあるため、またぜひ家族皆で遊びに行きたいと思います!
終わり。
2020年12月31日
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